賃貸経営の物件にはリフォームが必要と思われがちですが、必ずしも空室対策に有効とはかぎりません。
入居者のニーズに関係ない設備などに、大きなコストをかけてしまっては、収益減少につながり本末転倒です。
まずは、空室の原因をさぐり、コストパフォーマンスの高い対策からおこなうようにしましょう。
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空室対策にはリフォームが必要なのか
空室が発生したり、なかなか次の入居者が決まらなかったりすると、まずはリフォームが必要だと考える方もいらっしゃいます。
しかし、せっかくお金をかけて手をくわえても、入居率アップには効果がない場合もあります。
リフォームの優先度は、空室対策全体の中では低いからです。
費用がかからない対策から始めて、リフォームが本当に必要かどうかを考えなければなりません。
優先順位をつける
所有している物件に空室が発生する原因を考え、必要な対策に優先順位をつけていきましょう。
優先順位を考えていくポイントは、コストの大小です。
まずは物件の立地や条件、エリアの特性を把握するべきです。
たとえば、駅から遠い、家賃が高いなどが原因なら、いくらリフォームして快適に住めるよう整えても、入居率アップへの効果は薄く、無駄な出費におわってしまう可能性もあります。
オーナーは、ついつい内装や設備を充実させて物件の見栄えを良くしたいと考えるかもしれません。
しかし、賃貸経営では、手元に残る利益が重要です。
基本的には、経費がかからない対策から始めるようにしましょう。
低コストでできる空室対策
コストがかかるリフォームは後回しにして、低コストでできる対策を優先しましょう。
なるべくコストをかけずにできる対策方法をご紹介します。
●募集条件の引き下げ
●共有部分の清掃
●初期費用の減額
たとえば、募集条件の引き下げや共有部分の清掃にはコストがかかりません。
ペットの飼育をOKにするのはいかがでしょうか。
賃貸物件ではペット不可の物件が多いため、効果的なアピールポイントになります。
高齢者や外国人の入居受け入れも、効果がある方法です。
ただし、これらの対策にはトラブルが発生するリスクや退去時の修繕費が高くなる可能性があるため、敷金や賃料の引き上げなどを行って対策すると良いでしょう。
エントランスやポストなどの共有部分の掃除も、コストをかけずにイメージアップが期待できます。
管理が行き届いている印象は、ひとり暮らしの女性やファミリー世帯の獲得に有利です。
初期費用の減額にはある程度のコストがかかるものの、入居のハードルが下がり大きな集客効果を期待できます。
初期費用の減額方法には、礼金の廃止や敷金の減額、1か月分の家賃無料などがあります。
賃貸物件の契約で発生する初期費用は高額になり、まとまった金額を準備しなければならないため負担が大きく、礼金なしなどの物件は人気があるのです。
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リフォームして空室対策する方法
空室対策に必要かどうかを見極め、優先順位をつけていく必要があります。
大掛かりな工事を行うと必ずしも入居率がアップするわけではありません。
ターゲットに見合った設備や内装を選ぶようにしましょう。
入居率アップが見込める設備
入居率アップには、ニーズに応える必要があります。
人気がある設備を把握し、導入すると良いでしょう。
たとえば、無料インターネット完備やエントランスにオートロックがある物件は、単身者やファミリー世帯など、世代を問わず人気です。
どちらも低コストで設置できるため、オーナーにとっても導入しやすく、効果が見込めるメリットがあります。
また、宅配ボックスを住まい選びの条件にする方も多く、現代ならではの便利さを求める傾向があると言えるでしょう。
空室対策には内装リフォームがおすすめ
内装のリフォームと言えば、間取りの変更などの大掛かりな工事を思い浮かべるかもしれませんが、費用をかけずに大きくイメージを変える方法もあります。
たとえば、アクセントクロスです。
一部の壁面のクロスの色だけを変える手法を、一般的にアクセントクロスと言います。
リビングや寝室などの居室にかぎらず、トイレや洗面室などにも有効です。
一面だけブルーやピンク、グリーンなどの鮮やかな色にすることで、トレンドの部屋の雰囲気にできます。
また、グレーや薄い柄物を取り入れると、高級感を演出できます。
床のリフォームでは、王道である畳からフローリングへの変更も効果的です。
畳部屋はどうしても古い家の印象があり、人気がありません。
若い世代にはとくに、フローリングが好まれます。
床のリフォームにより、ターゲットがひろがるため、空室対策への効果が期待できるでしょう。
部屋の大きさにもよりますが、床材をクッションフローリングなどにすると低コストですみます。
内装リフォームでも、コストをかけずに大きく印象を変える方法があるので検討してみてはいかがでしょうか。
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空室対策のリフォーム費用相場
ここからは、代表的なリフォーム工事の費用相場をご紹介していきます。
ファミリー世帯や単身世帯どちらにも人気がある設備は、導入する優先度が高いです。
無料インターネットやインターホンなど、賃貸物件のトレンドとコストパフォーマンスを意識するようにしましょう。
それぞれにかかる費用は、物件の規模や状態によっても大きく変わることがあるので、必ず見積もりを取って検討するようにしてください。
設備(インターネット、インターホン、オートロックなど)
ファミリー世帯や単身世帯に人気の要素の一つが、無料インターネット完備です。
物件検索でもチェックする人が多くニーズが高いため、導入する価値はあるでしょう。
無料インターネットの導入では、一戸当たりの単価に総戸数をかけて算出されるのが一般的です。
物件の規模にもよりますが、月額で負担する費用相場はおよそ1万円~2万円です。
その他、費用相場5万円前後で導入できる、TVモニター付きインターホンも人気の設備であり、コストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
内装(床、壁など)
畳からフローリングへ変更する場合には、間取りにもよりますが、6畳でおよそ15万円の費用がかかります。
壁のクロスを張り替えるには、1㎡あたりの費用が1万円前後必要です。
オーナーが自らDIYで張り替えたり、壁一面だけのアクセントクロスを選択したりすると、コストを抑えられます。
DIYの場合には、普段からやりなれている方でないと難しいかもしれません。
失敗したり、やり直したりすると余計に費用がかかってしまいます。
プロに依頼すれば、短時間で工事が完了するだけでなく、きれいな仕上がりや長持ちするといったメリットもあるでしょう。
トレンドのアクセントクロスは、コストをかけずに部屋の印象を大きく変えることができるので人気の手法です。
部屋全体の内装を変えるほどでもないが、イメージアップを図りたい場合には効果的でしょう。
外観
外観のリフォームにはある程度の費用がかかります。
物件の形状や規模、使う材料によって工事費も大きく変わるので、相場をお伝えするのがむずかしいところですが、あくまでも目安としては、300万円前後になるでしょう。
ただし、耐久性の高い材料などを選ぶとさらにコストはふくらみます。
リフォームのなかでは、外壁工事の費用が大きくなりやすいです。
空室対策には外観の第一印象が重要なポイントでもあるので、慎重に検討してください。
いくつかの工事業者に見積もりを取って、コストバランスが良いところにお願いすると良いでしょう。
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まとめ
空室対策にリフォームを考えるさいには、コストパフォーマンスの大小を重視しましょう。
物件の立地や状態により、リフォームを後回しにする方が適切な場合もあります。
工事を行う箇所を決定する際は、ニーズやトレンドを考慮し、人気の設備を取り入れることで、入居率の向上につながるでしょう。
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